サブ課題 C

心臓シミュレーションと分子シミュレーションの融合による基礎医学と臨床医学の架橋

Members

課題C責任者:久田 俊明(株式会社UT-Heart研究所 代表取締役会長)

※2019年4月1日現在
→過去の参加者は、アーカイブページに掲載

研究計画

タンパク機能(遺伝子)の変化が最終的に臓器レベルにどのような変化を及ぼすかを物理的に解明・予測することができれば、その応用は無限に広がります。ポスト「京」(スーパーコンピュータ「富岳」)のパワーを活かし、本サブ課題では、世界で初めて心臓シミュレーションと分子シミュレーションを融合させた真のマルチスケールシミュレーションを実現します。これにより計算科学の歴史に新たなマイルストーンを築くと共に、現実の医療・創薬にブレークスルーをもたらします。

  1. 心臓病、特に「心不全」の根本的解明と最適治療を可能とするマルチスケール心臓シミュレータの開発を目的とします。モデル化は心不全研究において得られた遺伝子レベルの変化、発現調節、細胞内情報ネットワークに関する膨大な情報、臨床情報を効果的に取り入れて推進します。
  2. 分子レベルの力学と心臓のポンプ機能の関係に焦点を当てたものですが、同様の技術を致死性不整脈の病態解明と予防・治療に対して適用します。重点課題1において進められるイオンチャンネルの分子シミュレーションとUT-Heartを融合することで、候補物質の分子構造と遺伝子情報のみから不整脈のリスク評価を可能とするシステムの完成を目標とします。

年次計画